以下のような研究を進めようとしていたところ,訳あって調査すら行えなかった。今後当該活動を対象に研究を行う各位のために,考え方を共有する。なお,本研究は私個人が寄宿料改定に反対であるという点の影響を受けないよう,より学問的なものとして,「政治との関わり」という切り口から研究を展開したいと考えていた。もし,このような研究を行いたいと考える方がいれば,遠慮なくご相談いただきたい。
題目
政治的営みへの参加規定要因の実態解明に向けて :寄宿料改定反対活動という小社会の利害調整を対象として
本研究の背景と目的
政治への関わりを規定する要因を明らかにするにあたり,小社会である学校における政治的営みに着目する。 具体的には本研究は,筑波大学内における学生宿舎にかかる寄宿料改定に反対する活動への参加(以下単に反対活動)を対象とする。
当該反対活動は,学校という小社会における利害対立と,それを調整しようと試みる取り組みの一環であり,発達段階に応じた政治的営みである。ゆえに学生が自らの所属する社会において政治に参加しようとする活動といえる。 現在反対活動に参加する者は数百人規模に広がっており,内部には大学との団体交渉や法的手続きを主張する者まで現れるなど,運動の高まりがみられる。
そもそも大学と学生との間には,成績評価や在学関係などについて権力関係があり,大学側が不利益を与えるわけがないと考えられるにせよ,学生側にとれば,当該反対活動に参加するという行動に踏み切るには相応の覚悟が必要である。この際,特に重要なのは,直接的に値上げからの影響を受けるとはいえない非入居者であるにも関わらず反対活動に参加する学生である。彼らは,生活上の必要性などの利益がないにもかかわらず意見を形成し,反対する取り組みに参加しているからである。彼らを含んでいる当該反対活動を調査することは,利益に基づく者はもちろん,そうでない者も含めて自らの身を顧みず反対活動という政治的営みへと人々を向かわせる要因を明らかにできるという重要な意義がある。
本調査の対象および方法
「筑波大学学生宿舎の値上げに抗議する会」(Discord上のサーバー)に参加する者を対象として調査を行う。調査票は「筑波大学学生宿舎の値上げに抗議する会」において配布し,その収集は,Qualtrics等のサードパーティーによるウェブフォームを用いる。(回答者が懸念なく回答できるようにするため,Formsは用いない)
また,回答者を継続的にフォローし,実社会に出て以降の政治との関わり方についても調査したい。
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